保険は最低限だけでいい!無駄を省くシンプルな保険の選び方

病気やケガ、万が一の出来事に備えて、多くの人が何らかの保険に加入しています。でも、「そもそもどんな保険が必要なの?」「今の保険ってムダじゃない?」といった不安や疑問を抱えたまま、なんとなく入り続けている人も多いのではないでしょうか。

保険は、万が一に備える大切な仕組みですが、選び方を間違えるとお金を無駄にしてしまうこともあります。本当に必要な保険はどれか、そして不要な保険は何か。正しい知識を身につければ、家計を守りながら「安心」も手に入れられます。

トク

この記事では、保険の基本から必要な保険・不要な保険の見極め方、ライフステージ別のおすすめまでわかりやすく解説します。保険の見直しを検討している方、これから保険に加入しようとしている方はぜひ最後までご覧ください。

目次

保険の基本

トク

まずは保険の基本的な知識や考え方を解説していきます!

保険とは万が一のリスクに備える仕組み

保険とは「もしもの事態」に備えてお金を出し合い、困った人を助け合う仕組みです。事故や病気、死亡、火災など自分一人では負担しきれない大きな出費に対して、あらかじめ備えておくのが保険の役割です。

たとえば、自動車事故で相手にケガをさせてしまった場合や、大きな病気で長期入院になった場合、多額のお金が必要になります。そんな時に保険があれば、経済的な負担をグッと減らすことができます。

保険は損得ではなく「安心感」を買うもの

保険に入る時に「元が取れるのか?」「払った分は戻ってくるのか?」と損得で考えてしまう人は少なくありません。でも、本来の保険は安心を買うものです。

事故や病気がなければ保険金は支払われませんが、それは「何も起きなかった」ということで良いことです。万が一のときに大きな支出を避けられる「保険がある」という心の余裕は、生活の安心感に繋がります。

損得だけで見れば、保険は損になることが多いです。ただし、安心や生活の安定という視点で見れば得られる価値は決して小さくありません。何を重視するかで、保険の必要性は変わってきます。

備えるべきは自力で対応できない大きなリスクだけ

不安だからと言って何でも保険に入っていると保険料の支払いが増えていき、今の生活が苦しくなってしまいます。重要なのは「自分の貯金や収入では対応できないリスク」に備えること。

たとえば、数万円の入院費用であれば貯金でカバーできる人も多いでしょう。ただし、家族の大黒柱が亡くなった場合や長期にわたる介護状態などで数千万円が必要なケースでは自力で対処するのは難しいリスクです。

「もし起きたら生活が立ち行かなくなるかもしれない」場合に保険を使うのが無駄のない保険選びの基本です。その保険は何のリスクに備えるために入るのか明確にし、別の方法で対応できないかを必ず考えてみましょう。

公的保険の保障は意外と手厚い

日本は公的保険制度が整っており、民間の保険に入らなくても多くの保障が受けられます。公的保険とは、健康保険や年金、労災保険、雇用保険などがあります。

たとえば、病気やケガで入院しても、高額療養費制度によって自己負担額には上限があります。また、会社員や公務員の場合は、傷病手当金という制度で働けない期間の収入の一部が保障されます。

このように、公的保険だけでも一定の保障は受けられるため、民間の保険は足りない部分を補うという考え方が大切です。民間の保険に入る前に、まずは自分がどんな公的保障を受けられるかを知っておくことが、無駄のない保険選びの第一歩です。

必要な保険の代表例

保険は基本的に「自力でカバーできない大きなリスク」にだけ備えるものです。不安だからと加入してしまうと保険料で家計が圧迫されてしまいます。

この記事では、一般的な家庭にとって自分だけでは対応が難しいリスクに備えるという意味で検討する価値のある保険を2つ紹介します。

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基本的に保険不要派ですが、不安であれば最低限の保険に入るのがおすすめです!

家族の万が一に備える定期死亡保険(掛け捨て型)

一家の大黒柱に万が一のことがあった場合、遺された家族は生活に困る可能性があります。特に子どもが小さい家庭や1馬力で生活していた場合、遺族の生活を支えるための備えは欠かせません。

定期死亡保険は一定期間だけ保障される掛け捨てタイプの生命保険で、必要な時期だけ保障を持つことができ、保険料も割安です。たとえば「子どもが独立するまで」など、リスクの高い時期に絞って加入することで効率よく安心を得ることができます。

病気・ケガの不安に備える医療保険(掛け捨て型)

入院や手術にかかる費用は、公的な健康保険によって一部カバーされますが、それでも自己負担はゼロではありません。医療保険に入っておけば、入院1日ごとの給付金や手術給付金を受け取ることができ、突然の出費にも備えられます。

ただし、医療費は高額療養費制度である程度カバーされるため、医療保険は最低限の保障に絞るのが合理的です。「1日○円の入院給付金」「先進医療特約」など必要な部分だけを選び、掛け捨て型で保険料を抑えるのがコツです。

不要な保険の代表例

保険の中には、「割に合わない」「他の手段の方が合理的」なものが多くあります。特に、貯蓄や資産形成を目的にした保険商品は保険としても投資としても中途半端で非効率です。この記事では、避けるべき保険の代表例を紹介します。

貯蓄型生命保険(終身・養老など)は非効率

「保障も貯蓄もできて一石二鳥」と思われがちな終身保険や養老保険ですが、実際には手数料が高く、リターンも低いため保険としても資産形成としても中途半端です。

保険は本来、万が一に備えるもの。貯蓄や投資は別に切り分けた方がコストが抑えられるため、保障が必要な期間だけ安価な掛け捨て型で備え、投資はNISAなどを活用して自分で運用する方が合理的です。

学資保険より積立投資が合理的

子どもの教育費のために人気の学資保険も、実は利回りが低く、途中解約すると元本割れするリスクもあります。インフレにも弱く、柔軟性に欠けるのが難点です。

その代わりに、NISAなどを使って長期で積立投資をすれば、より高いリターンと資金の自由度が期待できます。「保障付き貯金」ではなく、シンプルに貯める・増やすを考えましょう。

個人年金保険よりiDeCoの方が有利

老後資金のために個人年金保険を検討する人もいますが、iDeCo(個人型確定拠出年金)のほうが圧倒的に税制メリットが大きく、運用の自由度も高いです。

個人年金保険は保険会社のコストや利回りの低さがネック。老後資金を効率よく準備したいなら、iDeCoやNISAといった制度を使った投資の方が圧倒的に合理的です。

がん保険・特定疾病保険は必要な人が限られる

がんや特定の重い病気に備える保険は「不安だから入っておく」という人が多いですが、公的医療保険や高額療養費制度があるため多くのケースで十分対応できます。

医療保険に加入していれば、がんにかかった場合でも一定の保障は受けられますし、そもそもがん以外の病気・事故の方がリスクとして高い場合もあります。家族の病歴など、必要性が高いと判断できる人に限って検討すべき保険です。

保険を選ぶ前にやるべきこと

どんな保険が必要かを考える前に「そもそも自分にどんなリスクがあるのか?」「それに備える必要があるのか?」を整理しておくことが大切です。

なんとなく不安だからと保険に加入しても、結局は無駄になるケースが多いです。以下の3つのステップを踏むことで、自分に本当に必要な保障が見えてきます。

①自分の将来設計を具体化する「ライフプラン作成」

保険は将来のリスクに備えるもの。まずは、自分や家族の今後のライフイベント(結婚・出産・住宅購入・子どもの進学・老後など)を想定し、必要なお金と時期を具体的に書き出してみましょう。

それにより、「いつ・どれくらいのリスクがありそうか」「今の貯蓄で対応できるのか」が見えてきます。保険はその足りない部分だけに備える手段として活用すべきです。

ライフプランの作り方やフォーマットは下記の記事で紹介、配布しています。

②公的保険の内容と活用法を理解する

民間保険に入る前に、公的保険でどこまでカバーされるのかを知ることが重要です。

たとえば、会社員であれば病気やケガによる休業でも「傷病手当金」が支給され、医療費には「高額療養費制度」の上限があります。遺族に対する年金や障害年金もあり、思っている以上に手厚い制度です。

まずはこの「ベースの保障」を正しく理解したうえで、足りない部分があるかどうかを検討しましょう。

③自分に必要なリスクを見極める

保険は「すべての不安」に備えるものではなく、「生活に致命的な影響を及ぼすリスク」だけに絞るのが基本です。

たとえば、家族を支える立場にある人が亡くなった場合の家計の維持、働けなくなった場合の収入補償などは自力で対応できないケースが多いため保険の検討余地があります。

一方で、数万円程度の医療費や、数日の入院などは貯金で対応可能であることも多く、保険で備える必要性は低いです。優先度を考え、本当に必要な保険を選びましょう。

ケース別おすすめの保険選び方

保険は“すべて入れば安心”というものではなく、自分の家族構成やライフスタイルに合ったものだけ選ぶのが原則です。この記事では、よくあるケース別に目安や考え方を紹介します。

独身・未婚の人

最低限の保障でOK。貯蓄・投資優先も◎

  • 大きな扶養責任がなければ、死亡保険はほとんど不要
  • 医療保険は最低限の入院保障で十分
  • 貯蓄や投資にお金を回して将来に備えるのが合理的

子育て世代の夫婦

家族を守る保障が最優先!

  • 一家の大黒柱には十分な死亡保障(定期保険など)を用意
  • 医療保険は夫婦ともに加入を検討
  • 教育費や住宅ローンへの備えも忘れずに
  • 子どもにかかる費用をシミュレーションして保険額を設定

シニア・退職間近の人

保障よりも医療と介護に備える

  • 死亡保険は見直し時期で不要なら解約や減額を検討
  • 医療保険やがん保険は引き続き重要
  • 介護保険も視野に入れて、老後の生活費とのバランスを考える
  • 現金での備えが最も安心なケースも多い

自営業・フリーランスの人

公的保障が薄い分、自分でしっかり備える!

  • 病気やケガで働けなくなったときの保障は必須(就業不能保険など)
  • 医療保険は手厚めに
  • 退職金がない分、老後資金への備えも必要
  • 事業がある場合は事業継続保険も検討を
トク

人生フェーズによって保険の重要度が変わるので、定期的に見直しましょう!

よくある質問

掛け捨て保険はもったいない気がします。どう思いますか?

掛け捨て保険は「保険料が戻ってこない」という点で損に感じられるかもしれません。しかし、本来の保険は安心を得るためのもの。保険料が割安で、必要な保障を必要な期間だけ確保できる掛け捨ては合理的な選択です。

医療保険は入らなくても大丈夫ですか?

多くの人にとって、医療保険は「絶対必要」とまでは言えません。日本には高額療養費制度などの公的保障があるため、貯金で対応できる人は加入不要なこともあります。ただし、働けなくなるリスクや、貯蓄が少ない方には一定の保障があると安心です。

独身でも生命保険に入るべきですか?

扶養する家族がいない独身者であれば、生命保険(死亡保険)の必要性は低いです。ただし、親の介護費用など自分が亡くなった時に誰かが経済的な負担を負う場合は、最低限の保障を用意する選択もあります。

貯蓄型保険は全くおすすめしないのですか?

一概に「絶対NG」とは言いませんが、コストや流動性の面で非効率な商品が多いのは事実です。資産形成を目的とするなら、保険より投資の方が柔軟性・効率性に優れています。

参考動画

最後に私が勉強した際に参考になった動画を掲載します。ぜひご覧ください。

他にもお得情報を発信しているので、ぜひ参考にしてくださいね!

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